林間煖酒

 林間煖酒焼紅葉. 石上題詩掃緑苔

林間で酒を煖(ぬく)むるに紅葉(こうよう)を焼(た)き
石上で詩を題するに緑苔(りょくたい)を掃(はら)う


最近、冒頭に漢文を入れてしまう事が多いので読んでる方々飽きてきてしまわないか。。。でも冒頭に入れるとなんだかカッコいいでしょう。。笑

 そんな感じで入れてるわけではないのですが、この言葉はいつもこの晩秋とも初冬とも言える時期に想い出される一句なのです。

 よく11月を過ぎた頃のお茶会などで目にする句なのですが、主客のご老人とご亭主が「そんな季節になりましたねぇ」「イイですねぇ」と言い合っていたりします。ホントかなぁといつも疑問に思うけど流している。。
 私たち植木屋はこの時期には毎日剪定作業に追われます。最近ではキャンプ用具が便利なので、休憩になれば庭の中小さな器具でお湯を沸かし白湯を飲む。ブログを書いたりするのにはこの休憩時間を使ってたりして、座るために大きな石の上の落ち葉を払えばキレイな苔が出てくる。酒でもないし詩でもないのだが、冒頭の句のシーンにかなり近い毎日を送っている。だから茶会でのあのやりとりがあるとちょっとオカシイなぁと陰でほくそ笑むのです。そんな世界知らないだろうになぁ。笑


 この年末の剪定作業の日々は毎日が淡々としていて気持ちがよく、年内に庭を綺麗にしたいと言う年間管理のお客様に喜んで頂きながら、私自身も正月に向けての安らかな気持ちに移行する期間にもなっています。休みも無いし、早朝は寒いし、高いところは危ない。。。でも毎日の中で淡々とした安らぎを感じるのです。

時にはこんな戦利品にも出会える


ヘクソカズラの実
ツルで絡まるので嫌われる雑草ですが、折れない様に丁寧に持ち帰れば素晴らしいクリスマスリースに生まれ変わります。皆さんも見つけてみてください。割とどこにでもありますので。

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