木にのぼり枝を払っているとお客さまが冷たいアイスコーヒーを出してくれた。はしごを使い下におりて、ありがたくそれをイタダく。目の前ではニホンミツバチが刈りたての芝生の上を必用に飛んでいる。何かを探しているのか。ふと視界の隅で小さな影が薮の中に入るのがわかった。なんだ、と追いかける。花芽が薄ら着いたムラサキシキブの茂るその下。屈んで覗きこむ。うす暗いタマリュウの絨毯の上でカナヘビがコガネムシの幼虫をくわえていた。幼虫は状況が解らずもがいている。カナヘビには歯らしきものがないのか、幼虫の体液を吸っているようだ。実に美味しそうに食べるものだとつかの間眺めていると、屈みこんだ私の脇にムクドリが着陸する。草を刈ると土中のムシたちが驚いて出てくるのを彼らは知っているのだ。しかし気配を消していた私に気づき慌てて飛び立つ。あの慌てた顔。。。。。近くのフェンス上に留り一言「ぐえ〜〜」と。緩い風がぬけジュンベリーの葉がカサカサとわらった。
目の前にあるその庭は
大自然では決してないが
しっかりと自然そのもの
庭に植木屋が入ること
それは立派に自然に作用している
近くの公園でコドモたちが笑っている
その上では大木のアカシアやケヤキの枝々をカラスとオナガが追いかけっこしている
見てはいないがおそらく追うのはオナガ 追われるのはカラスだろうと思う
なんとなくカラスの声が弱気である
この平和なひとときの全てを自然そのものであると思いたい
そんな中のウエキヤになりたいのだ